モンゴル文化教育大学の主旨
モンゴル文化教育大学は、モンゴル国内で唯一、日本語教育を重視する私立四年制大学です。本学は、日本とモンゴル両民族の「草の根」友好交流、そしてモンゴル民族同士の敬愛と連帯の結晶として設立されました。
モンゴル民族の居住域はモンゴル、中国、ロシアをはじめ広範囲に及びます。20世紀は、モンゴル民族にとって大国に翻弄され、数々の受難を強いられた悲劇の世紀でした。
1989年、東ヨーロッパ諸国に広がった民主化の波はモンゴルにも及び、旧ソ連の支配体制に終止符が打たれました。独裁体制下で長く抑圧されてきたモンゴル国は、真の自由を獲得し、民主的主権国家として新たな一歩を踏み出しました。
現代は国際化が進み、モンゴルは経済的に立ち遅れた国として、先進国の高度な技術と知識を強く必要としています。その吸収のためには、豊かな心、広い視野、確かな常識、謙虚さ、誠実さを兼ね備えた人材を育成することが不可欠です。
本学の目的は、確固たる信念と理念を持ち、人類の平和と繁栄に寄与しうる人材を育てることにあります。国家・民族・地域・宗教・人種といったあらゆる隔たりを乗り越え、心と心の触れ合いによる教育を通じて、思いやりある社会を築くことのできる人材を世界に送り出すことを目指しています。
また、我々は教育を通して、消極的なものを積極的に生かす道を歩んだ大モンゴル、チンギス・ハーン以来の伝統精神と、人と人が信じあう勇気を学ばなければなりません。お世話になった方々に感謝し、信頼を大切にする義理堅い人間を育て、モンゴル社会の発展と民族の繁栄を促進することを期待しています。さらに、日本語教育を通じて、日本社会の発展や地域振興にも貢献し、モンゴルと日本両国の懸け橋となる人材を育てていきます。
モンゴル文化教育大学は常に、愛と希望をもって積極的に社会活動に取り組み、豊かな社会と民族の繁栄に貢献できる人材を育成する場であり続けます。